おめでとう 金本知憲選手


球場で、実際にプレイを眼にして初めて本当の凄みが分かる選手がいる。
阪神金本知憲選手は、そんな選手のひとりだ。まさに火を噴くような打球と言おうか、金本のバットから跳ね返る打球は速い。とにかく速い。


その金本が904試合連続フルイニング出場という大記録を達成した。
自らを「 ストイックなわけではない 」と謙遜する金本だが、これほどの記録がなまじっかな鍛錬で達成できるはずもない。
そして、いくら頑丈な身体を持っていても、「 使われ続けなければ 」記録を達成することはできない。金本は、記録を達成するまでの間、打撃、守備、走塁全てに水準以上の力を保ち続けたということに他ならない。*1


 「究極の目標は、1度途切れた後の1シーズンにフルイニングに出ること」(nikkansuports.com
泣かせるコメントだと思う。金本が記録のための出場にこだわっていないことがよく伝わってくる。
これからも、金本には記録を出来る限り伸ばしていって欲しいとは思うが、彼を使う側も、そんな彼の矜持に真摯に応えていって欲しいものだ。


そして、この大記録を達成できた背景には、金本が外野天然芝の球場をホームグランドに持つ広島、阪神という2球団を渡ってきたという事実ともあながち無縁ではないだろう。
国際試合だけの問題ではない。天然芝の球場が一つでも増えることを願って止まない。

*1:守備に関して言えば、広島、阪神は外野守備のスペシャリストの層が薄かったということも幸いしているが、敢えて替えられるほどの守備でもないということだったのだろう