WBC1次リーグが終わって


韓国が1位を確保して幕を閉じたWBC1次リーグA組。
アジアシリーズ2005でのロッテの圧倒的な強さの記憶も手伝ってか、オリンピック予選のときとは異なり、当初から楽勝ムードが漂っていたようにも感じられていたWBC1次リーグだが、緊迫感の無いまま、あれよ あれよという間に終わってしまった感がある。
リーグ1位のアドバンテージがないことも手伝ってか、対韓国戦の視聴率は、対台湾戦を下回った。視聴率はいずれの試合も20%前後だったそうで、ワールドカップアジア予選の盛り上がりには遠く及ばなかった。観客席にも、ぬるいムードが漂っていたようだ(「見物人の論理」3月6日エントリー:WBCのスタンドはヌルかった)要するに、WBCナショナリズムを揺さぶるほどの国際試合としてはまだ認められていないということだろう。プロ野球関係者、プロ野球ファンはこの事実を重く受け止めるべきだ。
不十分とはいえ、せっかくメジャーを同じ土俵に引きずり出したのだから、日本代表には頑張ってもらいたい。日本の活躍が、カーリングでのチーム青森のように、凋落気味の日本プロ野球人気の底上げに繋がってくれることを期待する。


1次リーグを観て(といっても、諸般の事情で対韓国戦しか観られなかったが、)WBCの戦い方について、私なりにいくつか感じたことがある。
1) プレシーズンということと1試合の重みのせいで、投手のスタミナが予想以上に持たない(石井弘寿に関しては、ストレートに力がなく、左を打てない李に打たれたところなどからみて、完全な調整不足だと思う。)
2) ストライクゾーンの把握がしにくい(韓国戦では右打者のインコース、左打者のアウトコースのとり方が不安定で、これに渡辺俊介石井弘寿も苦しんでいたように感じた。特に李に石井が同コースに投げてボールと判定された球は、ホームランへの伏線となったと思う。)
3) 投手構成では、先発投手が厚いため、1)のスタミナとも関連するのだが、投手交代は早めに、しかも回の頭から行った方がうまくいきやすいのではないか。
4) 宮本、青木、今江など所謂スモールベースボールを代表する選手が使い切れなかった。
5) (全く個人的な意見で恐縮だが、)クローザー候補として、清水直行あたりも考えて欲しい。


「1点を取ればその1点が少なく感じるし、1点を取られればその1点がものすごく遠く感じる。」
イチローの韓国戦後のコメントが、それぞれ1試合限りの勝敗で順位が決定していくWBCでの試合の重みをよく表わしている。
シーズンを戦えば、おそらく日本代表は韓国代表より上だろう。しかし、WBCでは1次リーグのようなことは起こり得る。逆に言えば、日本がアメリカやドミニカを破ることも十分起こり得るのだ。ぜひ、2次リーグからの戦いでは、セパのバランスや選手の格なども無視した、勝負に徹したひたむきな戦いを期待したい。


管理人注  昼休みに取り急ぎ書いたので、穴が目立つエントリーになり、お詫びいたします。(ドミニカがジャマイカになっていたり……。とりあえず訂正いたしました。穴があったら入りたい(汗))