医療・介護の現場から

 地域で生きていくということ

慣れ親しんだ土地で生涯暮らして行こうと思うとき、歳をとるにつれて、いろいろな問題があることに気がつく。 毎日の食事は、どうするのか。どこへどうやって買い物に行って、誰が作って、配膳をして、後片付けをするのか。洗濯は?掃除は?庭には草が伸びて…

 銀座眼科での近視手術事故に思う

私は、専門医としての資格を持っていない。 私が持っているのは、医師免許証、日本医師会認定産業医だけで(ケアマネージャーも持ってはいるが、もともと介護事業や介護保険の仕組みを理解するために取得したもので、現在も今後も、その資格で活動するつもり…

 医療者の勘違い〜自己管理とは?(後編)

私が糖尿病を診療するようになって、既に20年以上になりますが、最初の10年余りは、患者さんの血糖コントロールが思うようにいかず、いろいろ悩んだものでした。 当初は、食事に関しての分析や指導を栄養士さんに頼り切っていたことが原因ではないかと思い込…

 医療者の勘違い〜自己管理とは?(前編)

高血圧症、糖尿病、高脂血症、メタボリック症候群等々、普段の生活習慣が発症に関与している病気を生活習慣病といいます。 生活習慣病といえども、その発症には遺伝的要因や年齢による生理的な変化も大いに関係しています。しかし、生活習慣病の予防や治療を…

 不安に駆られる

本業に追われる日々が続き、なかなかまとまったことを考える暇がなくなってきた。10月はまだ一度も更新できていないという体たらく。仕方がないので、不本意ながら本業のことを書くことにする(笑)。 病院に来られる方の中には、実はたいしたことではないの…

 誰が死を選ぶのか

富山県の射水市民病院での人工呼吸器取り外し事件をきっかけに「 尊厳死 」「 安楽死 」あるいは、「 臨終の場での延命 」という問題が取り沙汰されている。 大いに議論されるべき問題だと思う。 人の死というものは、遥か彼方にあるものではない。音も立て…

 いかに生きるか、いかに死ぬか

肉体の衰弱とともに、人は食餌が摂れなくなる。 物を噛んだり飲み込んだりする力が弱くなってしまう場合もあれば、身体が衰弱するにつれて食欲がなくなってしまう場合もある。 その結果、脱水症(必要十分なだけ水分を摂れないことが原因で、身体に水分が不…