スポーツを観ながら呟く

 ソチ五輪のフィギュアスケートを観て考えたこと

ソチ五輪フィギュア男子フリーの最終組の演技が進むにつれ、苛立ちがつのっていくのを感じていた。この満たされぬ思いは、いったい何なのだろう。 緊張感のためか、リンクに上がる選手が次々に失敗していく。こんな最終組は、あまり見た記憶がないなぁ…、と…

 バンクーバーとトリノ〜女子フィギュアに思う〜

バンクーバーで演技を終えた浅田は、「悔しい……」と涙で言葉を詰まらせた。キムヨナと浅田真央。N0.1の座をかけての二人の戦いは、ジュニア時代にまで遡る。これまで浅田は、敗れたときでさえ、王者としての矜持を持ち続けていたように見えた。 金メダルを逃…

 イーグルスのことなど

考えがまとまらないから書かないのか、書かないからまとまらないのか……、そんなつまらないことを考えながら、たらたら書き始めている。 地味に応援してきた東北楽天ゴールデンイーグルスが、北海道日本ハムファイターズに敗れ、今季のプロ野球も終わった。 …

 世界フィギュア 2009

ジュベールやチャンが宙を舞う。彼らの鮮やかなジャンプを見るたびに、心が躍る。 「いいジャンプの条件とは?」と問われれば、高さ、飛距離、スピードと答えたい。そのダイナミズムとパワーこそが、私を惹きつける。私にとってのジャンプの魅力とは、優美さ…

 WBCが終わった

WBC決勝は近来稀にみる内容の濃い、面白い試合であったが、ゲーム観戦の面白さってなんだろうと考えてみたとき、[観衆の感じる面白さ] = [ゲーム自体の面白さ]+[ゲームにかける想いの強さ]+[ゲームの勝敗への満足度]という図式を思いついた。 この図式から…

 15秒ルールってなんだろうね

私の周りにいるプロ野球ファン(といっても、家族のことだが……)の声を聞くと、15秒ルールには軒並み反対のようだ。 1球あたりの持ち時間を短くすれば、労せずして試合時間の短縮に繋がるという発想には、あまりに単純で能天気な感じを受ける。ペナルティー…

 安藤美姫の魅力

世界フィギュア選手権が始まる。 女子では、浅田真央と金姸兒の力が抜けており、安藤美姫がそれを追う形かと思う。 昨季、浅田は成長した体と自分本来のスケートとのバランスを取ることに苦戦していたように見受けられ、金はコンディション面での問題を抱え…

 世界陸上2007を観ながら思ったこと

小学生の頃、運動会で一番みんなが盛り上がった競技はクラス対抗リレーだったように思います。今はクラス全員で走って速さを競うことが多いようですが、私が小学生の頃は、クラスで代表を4人決め、4×トラック1週で競ったものでした。 運動のできる子は、当時…

 スター選手のメジャー流出に想う

かつて野茂英雄が海を渡りメジャーに挑戦した頃、日本の野球は果たしてメジャーに通用するのかということが、まだとりざたされていた。当時、メジャー挑戦ということは、日本の一流プレーヤーにとってさえ、大いなる「夢」でしかなかった。 江夏にとってのメ…

 岡島の憂鬱、中里の戸惑い

今年の日本シリーズ、実のところあまり観戦できていない。が、そんな中、舞台を北海道に移しての第3戦は、途中からとはいえ、じっくりと腰をすえて観戦し、シリーズを堪能することができた。 2人の投手が印象に残った。 岡島秀樹。 岡島は、開幕直前に巨人か…

   おめでとう! 山本昌

山本昌がノーヒットノーランを達成した。41歳1ヶ月での達成は佐藤義則の40歳11ヶ月を2ヶ月上回る史上最年長での達成だ。 山本昌の一軍初勝利は、当時はまだ地上波でやっていたプロ野球ニュースで観た。 いきなり現れたこの無名の若者のピッチングは、鮮烈に…

   PSGに何を賭けるのか?

プロ野球のレギュラーシーズンはとても長い。その長いシーズンを戦い抜いてやっと1位になったとしても、プレーオフという短期決戦で敗れれば、リーグ優勝を逃してしまう。パリーグのプレーオフは、なんとも理不尽な制度である。 プレーオフは、レギュラーシ…

 高校野球に面白さを求めるのは罪なことなのだ

学生時代にはよく観ていた高校野球だが、今では殆んど関心がなくなってしまった。 平日の昼間は仕事と重なり、物理的に観ることができなくなったというのは勿論だが、プロ野球に比べて技術が洗練されていないことが満足できなかったり、金属バットの効果で、…

 俊敏な守備、美しい守備

私のブログの中では時間が止まったままになっている。止まったついでに(苦笑)随分前の話で恐縮だが、7月15日、京セラドーム(大阪ドーム)に阪神‐中日戦を観に行って来たときの話を書くことにした。この試合を選んだのは前半のヤマ場ということもあったが…

 独立リーグの二つの方向性

四国アイランドリーグが存続していくためには、リーグが地域アイデンティティーを高めていくという効用を持つことが必要だろう。 独立リーグの存在が、地域アイデンティティーを高めていく。それは、つまり、お国自慢として「 野球リーグのある生活 」が語れ…

 おめでとう 金本知憲選手

球場で、実際にプレイを眼にして初めて本当の凄みが分かる選手がいる。 阪神の金本知憲選手は、そんな選手のひとりだ。まさに火を噴くような打球と言おうか、金本のバットから跳ね返る打球は速い。とにかく速い。 その金本が904試合連続フルイニング出場とい…

 プロ野球の新たな展開への期待

ともかく日本代表はWBC決勝へと駒を進めた。 後になって試合を振り返ってみれば、日本の快勝ではあったが、福留のホームランが、もしあそこで出ていなければ、どちらに転ぶか分からない試合展開であったと思う。 3度目の対決でようやく韓国に勝つことができ…

 WBC2次リーグ アメリカ戦を振り返る

まだ始まったばかりのWBCの歴史に汚点を残してしまった、あのとんでもない判定さえなければ、本当に素晴らしい試合だった。 メジャー最強とは言えないまでも、ヤング、ジータ、K.グリフィー、A.ロドリゲス、C.ジョーンズ、D.リーとメジャーを代表する選手た…

  WBC1次リーグが終わって

韓国が1位を確保して幕を閉じたWBC1次リーグA組。 アジアシリーズ2005でのロッテの圧倒的な強さの記憶も手伝ってか、オリンピック予選のときとは異なり、当初から楽勝ムードが漂っていたようにも感じられていたWBC1次リーグだが、緊迫感の無いまま、あれ…

 清水宏保の姿勢に感動

その日の清水のスタートは、かつて無敵を誇っていた頃と同じように見えた。しかし、スピードに乗っていかない……。その姿は、この日、奇しくもTV で解説をしていた堀井学のソルトレークでの姿を想い出させた。 レース後、清水は結果を振り返りながら淡々と語…

 負けるな、安藤美姫

2002 / 2003から昨季までの、飛ぶ鳥を落とす勢いだった安藤からは、今季の姿を想像することはできなかった。 絶好調の頃、メディアをはじめ大人たちは、競うように、こぞって安藤に群がった。 そうした中、2004 / 2005の安藤のコメント(Number 620 「彼女は…

 遅まきながら、日本女子フィギュアについて語ろう

全日本から随分経ってしまったが、フィギュアのことをエントリーしたついでに、お茶の間評論家として少し喋りたくなった(笑)。 浅田真央が、現在の採点基準に従えば、世界の頂点に立つスケーターであることは疑いの余地はない。ためらいのない、大きく高く…

 フィギュアスケートとの出逢い、想い

冬にもオリンピックがあるということを初めて知ったのは、札幌オリンピック(1972)のときだった。 TVで東京オリンピックを観ようと、走って幼稚園から毎日帰っていた記憶があるから、オリンピックに興味を持ち始めたのは、結構早い方だと思う。それでも、そ…

 プロスポーツの将来 (3) : スポーツの底辺

私はJリーグをはじめサッカーに関してはあまり詳しくないが、印象としては日本におけるサッカーは野球に比べ組織化されている分、将来性を感じさせる。 プロ部分だけに限ってみても、プロリーグ全体の経営主体がはっきりしないプロ野球に比べ、Jリーグは統括…

 プロスポーツの将来(2): プロ野球の危うさ

東北楽天ゴールデンイーグルスの福盛投手のブログで随分以前に読んだ話なので恐縮だが、少年野球に危機的状況が訪れつつあるらしい。人数が集まらなくて野球部が廃部になったり、地区の少年野球クラブが統廃合されたりといったことが全国各地で起きているよ…

 プロスポーツの将来(1)

北の湖が好きだった。 力の塊のような北の湖の相撲が大好きだった。 私が大相撲への興味を失くし始めたのは、その北の湖が土俵を去り、千代の富士が全盛の頃だった。千代の富士の相撲も力強さに溢れてはいたが、アンコ型とは明らかに異質な、その隆々とした…

 プロ野球ファンのフィールド オブ ドリームズ (2)

今季は機会ある毎にできるだけ球場に出かけてプロ野球を観ることにした。 野球狂であることはもちろん、こんな私でもプロ野球の危機にいくらかでも貢献できれば……という思いもあったからだ。 プロ野球ファンの息子と二人で出掛けたこともあれば、妻や娘を含…

 プロ野球ファンのフィールド オブ ドリームズ (1)

今は昔、巨人・大鵬・卵焼きと云われた時代があった。 時は移り今、日本で一番人気のある球団は阪神タイガースである。 最近3年間で2003年、2005年と2回の優勝を果たし、今でこそセリーグきっての強豪チームとなった阪神だが、1985年日本一となって以来1987…

 野球は知らない?が、商売はさすがだね

阪神を例に今後のプロ球団の目指す方向を考えようと思ったのだが、その前に東北楽天の黒字についてちょっとだけ触れたい。 楽天は県営宮城球場(現フルキャストスタジアム宮城)をホームに決めた際、球場改修費を負担する代わりに球場および球場敷地内の管理…

 明日のために

田尾監督解任の経緯、理由などについて楽天から正式のコメントがなされたかどうかは知らないが、私なりに楽天の言い分を考えてみた。 今回の楽天のケースは、おそらく成績不振の責任を問われてのことではないだろう。 イーグルスの選手には失礼な言い方だが…